「レオン君、合格ですわ」
「うおっしゃあ!!」
両手で拳を作り、高く振り上げるレオン。その側へ(シャロンに背中を押された)クララがやって来る。レオンはクララの手を取った。
「クララのお蔭だぜ、ありがとう!」
「レオン君が頑張ったからですー!」
程なくチャイムが鳴り、リディアは教室を出た。そこへ、フランシスがやって来た。フランシスはリディアを見た。
「レオンとクララ、また成長しましたね、リディア先生」
リディアもフランシスを見た。
「ええ。レオン君の強さと、クララちゃんの一生懸命さ。二つが合わさって、果てしない力になると思いませんか、フランシス先生」
「1+1=∞―いちたすいちは、むげんだい、ですね。マロン先生辺りが言いそうですね」
「あら、まぁ!」
二人は笑いながら総合教員室へ向かった。

 放課後。レオンはクララを誘って、花壇の前に座った。
そこには、様々なハーブの香りが漂っている。レオンはクララに言った。
「ずっと、仲良くしような、クララ」
「はい!レオン君」
「レオン、でいいって言ってんのになぁ」
二人の周囲を、桜色と緑色の風がやさしく包んでいた。


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